うる星やつら・劇場版

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うる星やつら オンリー・ユー

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概要

アニメーション監督、
押井監督の実質上の劇場初監督作品。
他の女に走る諸星あたるをラムが追いかけるという
原作初期の『うる星やつら』を彷彿させ、
原作者の高橋留美子から絶賛された。
だが押井監督はこの作品を「完全な失敗作・大きいテレビ」と後に語っている。

公開対談で押井監督は「本来この作品は別の監督が就任して作業をしていたが、
途中で降板したため、結局自分がやる羽目になった」という事を述べている。
押井監督が参加した時点の制作状況は、
原作者から示されたキャラクター「エル」のイラストと、
メカデザインが数点と完成していた脚本のみで、
それ以外は全く進行しておらず、
期限は残り5ヶ月という最悪の状態でのスタートであった

その経験が押井監督の実写作品『トーキング・ヘッド』にも
反映されているとのこと。

更に押井監督は脚本に不満を抱き、
内容を改変したものをそのまま絵コンテに切っていった(そのため、
完成脚本は存在しない)。
プロデューサーや脚本家の金春智子からクレームが付いたが、
既に期限が迫っており、
結局押井監督の修正したストーリーがそのまま採用された。

このように、
迫るスケジュールの中で苦労して内容を破綻しないようにまとめ上げ、
「うる星」の原作・TVにそれまで登場した主要なキャラクターが一堂に会し、
ドタバタなラブコメディの展開をベースにしつつ、
時空を股に掛けた壮大なスケールでラムを助ける形で活躍するなど、
TVアニメの劇場版の王道ともいえるふんだんにファンサービスを加えた作風は
原作者やファン、スポンサーからは歓迎された。

だが、映画監督の金子修介曰く、
伊丹十三(当時はまだ俳優)から「甘いケーキ菓子のような映画」と評され、
初めて対談した宮崎駿からも批判された。

ただし、テレビシリーズについては、
宮崎は絶賛している。
もちろん押井監督本人もダメな映画の例だと認識している。

また、併映作品であった相米慎二監督の『ションベン・ライダー』が本作品と比べて
あまりにも監督の自由が反映された作風であった事に、
押井監督は衝撃を受けたという
(ロマンアルバム「攻殻機動隊PERSONA押井監督の世界」より)。

これらの経験が、次回作の『うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー』以降、
押井監督の作家性を大きく打ち出すことに繋がってゆく。

ダスティン・ホフマン主演の映画『卒業』をイメージしたシーンは有名。

また、ラムがあたるを「ダーリン」と呼ぶのと対照的に、
エルはあたるを「ハニー」と呼んでいる。
キャラクターデザインにおいても、
ラムのスタイルをそれまでのテレビシリーズより更に良くしてある。

公開時、併映作品との関係から上映時間を短くすることとなり、
一部シーンがカットされている。
後にファンの声に応えて完全版として再上映、
LD・DVD販売などがされている。
だが、このノーカット版を『プロデューサーズ・カット』と揶揄する
押井監督は「やっぱり長過ぎた」と後に語っている。

また、テレビシリーズでも音楽を担当した安西史孝がこの作品でも参加。
当時、 1千万円と高価だったシンセサイザー『フェアライトCMI』を用いてBGMを演奏、
独特な音色でこの作品世界を表現している。
また、 当時は珍しかったオーケストラル・ヒットを使用している事も特色である
(エル星の牛丼屋のシーンなど)。

他にも、原作者・高橋留美子の叫び声をサンプリング・加工し、
BGMとして使用した(面堂家、エルの庭園、エル星での暴動のシーンのBGM)。

あらすじ

影踏み遊びをするシルエットの少年と少女。
影踏みに勝ったと主張する少年は、
少女から11年後に結婚しようと告げられる。
そして少女は宇宙へと去っていった。

ある日、
あたるのクラスメイトやラムの友人達に、
あたるとエルという女との結婚式の招待状が次々と届けられた。
あたるには「エル」という宇宙人の婚約者が既に存在していたのだ。
あたるはラム親衛隊のメガネ達から拷問され、
三宅しのぶからは凄まれ、
面堂終太郎は私設軍隊を引き連れ、
ついにはラムが電撃を出してまで問い詰められるが、
あたるはそんな記憶は全くないと言う。
しかしエルからの使いが来ると、
いつもの浮気癖を出したあたるはあっさり約束を受けた。

ラムは事情を聞いて地球に来た弁天と相談し、
あたるとあたるの両親をはじめ、
面堂・しのぶ・サクラ・錯乱坊・ラム親衛隊らの友引町のメンバーを
バス型UFOに巻き込んで宇宙の果てへ飛び立つ。

宇宙空間でラムの両親や、
弁天、 海王星のおユキ、
ラン、 レイ、 クラマ姫などと合流し、
エルよりも先にあたると結婚式を挙げようとしたのであるが、
その前にあたるを奪いに来たエル星の軍隊が待ち構えていた。
激怒したラムの父はエル軍との宇宙戦争を宣言。

交戦開始寸前の状況まで発展するが、
その隙にエル星のスパイであるロゼの手により、
あたると出席者の面堂やメガネ達までが連れ去られてしまう。
ラムはあたるを取り戻すため戦闘機に乗り追跡するが、
修理中であったこの機体は失速して自爆してしまう。
「ラム!」爆発を見たあたるはラムの身を案じて叫ぶが、
ラムが救出カプセルで脱出し一命を取り留めたのを見て胸をなでおろした。

しかしラムは、ついにあたると引き離されてしまう。

エルは、エル星の女王であった。
結婚をすれば当然「王」となれるあたるは、
ハーレムが作れると有頂天になる。
ところがエルに気に入られた面堂が、
エルの宇宙中の美少年コレクションの10万人目として、
コールドスリープされかける。
エルのそんな恐ろしい秘密を知ってしまったあたるは、
「浮気者」とエルを罵り、
婚約破棄を申し出た。

ところがエルは、
あたるだけは自分と対等に接してくれる特別な人だと言い、
嫌がるあたるを結婚式の日までテンと共に無理矢理幽閉してしまう。
そんな孤独感の中、あたるは牛丼を貪り食いながら、
ラムの愛情を感じ始めていた。

一方、母星に帰還したラムもあたるへの想いを断ち切れず、
あたるを奪還するため、
挙式当日に変装して招待客に紛れてエル星に潜り込む。

ラムの決意に気づいた弁天、おユキ、ラン、レイ、クラマ達も
後を追ってエル星に潜入し、
繁華街や各地で大暴れ。

コールドスリープされていた美男達も解放するなど
暴動を起こしてエル軍の警戒を引きつけている間に、
ラムはあたるのいる式場へと向かい、
あわやのところで挙式に乱入する。

ラムの呼びかけに応え、
無事救出されたあたるは、
逃げ出してきた面堂や弁天たち一同と一緒にバスUFOで脱出へ。

しかし、あたるにしがみついていたエルも一緒に引き連れて来てしまい、
バスUFOの運転手のミスで過去へとタイムワープしてしまう。
一同が飛んだのは奇しくも11年前。

そこへ待ち受けていた光景は、
夕暮れの公園で無邪気に遊ぶあの幼き日のあたるとエルの姿であった。
そこであたる達は、
エルとあたるの影踏みの契りに伴う「真実」を知ることになる…。



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